先日,菅野ゼミ生で児童養護施設の視察へ行ってきました。
心理療法を行うための心理室も見学させてもらいました。
施設職員の方からは,施設を退所した後のアフターケアに力を入れているという話が印象的でした。
現行の児童福祉法では18歳未満しか支援できない実情があり,児童福祉の業界ではいわゆる「18歳問題」と言われています。
施設でケアワーカーらに守られた空間から急に厳しい社会へ放り込まれることになります。
そのため,生活面だけでなく,心のケアも不十分なまま孤独に耐えている人も多いのではないでしょうか。
児童養護施設では,ケアワーカーが過酷な勤務などを理由に1~2年で退職してしまうケースが後を絶ちません。退所した子どもが慕っていた職員を頼って施設を訪問しても,会うことができないということが起こりがちです。
「18歳問題」だけでなく,雇用問題もセットで考えるべきことだとあらためて再確認しました。